第二章 見学会、セミナーなどは積極的に参加しよう
各社が行っている住宅見学会に積極的に参加してみるのもよいでしょう。
『見学』というと、大手のハウスメーカーが設営している住宅展示場を思い浮かべる方も多いと思います。
もちろん展示場で家を見学するのも意味がないわけではないのですが、先にお話ししたようにモデルハウスには巨額のお金がかけられており、一般的な予算で建てられる家とは違うというのを理解しておく必要があります。
私は住宅展示場よりも、工務店や設計事務所などが開催している『現場公開』や『見学会』に行く方が現実であると考えています。
見学会には、大きく分けて『完成見学会』と『構造見学会』と呼ばれるものがあります。
完成見学会とは、住宅が出来上がった時に、建て主の許可を得て、建物の内部を見学する機会を設けるものです。私の会社で行っている完成見学会では、『このお家はこのくらいの金額がかかっています』とダイレクトに伝えるようにしています。そうすると、お客様はご自身の予算と比較して等身大の家をとらえやすいというメリットがあります。
一方、構造見学会とは、家の性能を確認するための見学会です。建築途中の骨組み(構造)を見ることが出来るので、材料の使い方や仕上げ方を知る上で参考になります。また、現場の清掃状況なども確認できます。
その他、各住宅会社が『住宅勉強会』『住宅セミナー』などと銘打った各種住宅イベントを開催しています。『土地の選び方』『住宅ローンの選び方』『省エネ住宅』『予算の考え方』など、さまざまなテーマのセミナーがあります。
私の会社でも『失敗しないための土地探しからの家づくり計画』『住宅業界価格のカラクリ、正しい計画の進め方』『100万円以上得する住宅ローンの考え方』『初期コストもかからず、夏・冬エアコン1台で過ごせる環境負荷のかからない家とは』というテーマをはじめ、大地震対策や住宅ローン関連の勉強会も開催しています。
強引な営業をしない会社は増えている
ところで『住宅イベントやセミナーなどに参加すると、後でしつこく売り込みを受けそうで参加をためらってしまう』という声なども聞きます。
残念なことに、大手メーカーの一部でそういった強引な営業手法があるのは否定できません。
ただ、比較的地域に密着した工務店では、そのような強引な営業は行われていないと思います。地域密着で営業する上で悪評判は、致命的な問題となりかねないからです。
私自身、見学会や勉強会に参加されたお客様に次回のイベント案内などを提供することはありますが、それ以上の強引な営業活動は行っていません。また、私の知る限りの同業工務店で、押し売りをしている会社もあまり聞いたことがありません。
現在は、一部の会社の強引な営業手法が一般のお客様にも広く知れ渡っており、拒否反応も相当なものになっています。
そのため、あえてお客様の神経を逆なでするような営業をすべきではないと考える会社が増えています。
ある意味当たり前のことですが、まだ、強引な営業をする会社もあります。とても残念なことですが、注意は必要でしょう。