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15. 軟弱地盤への対策「ハウスバランサー」

 地震による液状化現象や地盤沈下等が予想される土地では、事前の対策として「ハウスバランサー」という装置を事前に設置しておく方法があります。
 ハウスバランサーとは、簡単に言うと、「傾いた家の基礎にミルクセメントを入れて持ち上げ、傾きを修正する」ための装置です。
 具体的には、基礎を作る際に配管装置を設置しておきます。そして、大地震などで液状化現象や地盤沈下に見舞われて家が傾いた際に、設置しておいた配管装置を通じてモルタルやミルクセメントなどを圧入します。これにより、傾いた箇所を持ち上げてもとに戻すという発想です。
 ハウスバランサーは、東日本大震災のあとに、液状化現象で傾いた千葉県浦安地域の家を修正したという実績が報告され、注目が集まっているところです。
 またこのシステムは比較的安価に導入できるのも魅力のひとつです。配管装置は約10万円程度で設置でき、傾いた家を修正する場合も50万円くらいから行えるとされています。
 一般的に液状化現象などで傾いた家を修復するには数百万円はかかるとされていますから、低価格で家を守るシステムと言えるでしょう。
 地域によっては、家を建てる際に導入を検討してみてもよいのではないでしょうか。